ブンブン ブラウ
BUMBUN BLAU

「水曜どうでしょう」が宿泊した「ブンブン ブラウ」についての情報ページです。
基本情報から番組での宿泊シーンまでを詳しく紹介しています。
基本情報

「ブンブン」とは、マレーシアのジャングルの中に作られた動物観察のための宿泊できる高床の小屋。
「タマンネガラ(国立公園)」内には複数のブンブンがあり、それぞれ名前が付けられている。
食糧やシーツ、トイレットペーパー等の備品はほとんど無いか、もしくは清潔ではないため持参する必要がある。
「水曜どうでしょう」では...
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「水曜どうでしょう」での宿泊シーン詳細
マレーシアジャングル探検
マレーシアの国立公園(タマン・ヌガラ)にてジャングル探検。
初日、クアラルンプールの「ホテル イスタナ」にて、企画の詳細を知らないまま早くも体調を崩している大泉さんに、その後の辛い探検日程が伝えられる。
取り分け、探検企画の目的地でありメインイベントの「ブンブン」(動物観察小屋)。
密林の中を長時間歩き、電気も通っていない小屋に宿泊するという行程は、文明ある土地への旅を願っていた大泉さんを絶望させるには十分すぎる内容だった。
「ブンブン…?」
「…泊まんの?」「あちゃーでたよそらまずいよ…」「帰りてぇなぁ…」
「いやぁ…わりいけどだめだおれぁ…」
タマン・ヌガラに着いて探検2日目、ついにメインイベントの「ブンブン」へと向かう冒険の日。「ブンブン・クンバン」に行く予定であったが、事前予約が必要なことを前日に知り、急きょ空いていた「ブンブン・バラウ」に変更となる。
他のブンブンは予約で埋まっているのに、なぜかずっと先まで空いていた「ブンブン・バラウ」。
「予約がね…」「しとこうや」「メイン企画でしょぉ?」
「一番人気のない…」「ブンブン・バラウの場合はですね…ずっと空白でした」「なんでそんなに人気が無いんですか…」
ジャングルにかかるつり橋「キャノピーウォーク」を体験した後、午後2時いよいよベースキャンプの「タマン・ヌガラ リゾート」を出発。
だいぶお腹の調子がよくなってきたモジャ毛のガイド“洋(ヨウ)さん”に連れられ、ボートと徒歩でブンブン・バラウを目指した
熱帯雨林の過酷な気候と道のりに、ブンブン・バラウ不人気の理由をひとまず痛感。
しかし本当に過酷なのは、到着した後だった。
密林をかき分けた先に、予想外のボロさでぽつんと立っていた高床の小屋。
唖然とする4人。洋さんを先頭に、意を決して入室し、中を確認する。
「これかよ…」「ここ泊まんの?」
「開けんの恐いよ」「なんかね人死んでそうよ」
「どうですか洋さん…」「あのねぇ…すごくがっかりする…」
屋内の状態も貫録を見せつける予約も空っぽの動物観察小屋。
壁は古びた板材の2段ベッドらしき構造。年季の入ったマットレスを見つけてベッドメイク。持参したきれいなシーツのおかげでやっと横になれる。
「何を好き好んでこんな3時間もかけて…」
「これベッドかい?」「マットレスって書いてあるよ」「ぅえぁ~…」「やだよぉ…」
何の鳴き声かも分からない奇音が絶え間なく響き続けるタマン・ヌガラの密林。歩き疲れた身体を休めると同時に、小屋の中を眺めながら置かれた状況に途方に暮れる。
どうしてこんなことになってしまったのか。この時となっては話しても仕方のない事であった。
「こらぁオススメできないねぇ」「うるさいよ」
「なんでこんなとこに150円も払ってんだよ」「なんだよこの…ブンブンブラウってとこは」「夜が明けたらすぐ出よう」
朝が来たら一目散に帰ることを決め、そして、ともすれば忘れかけてしまう目的を再認識。動物を観察しにやって来たのだ。
野外で物音に怯えながらカップラーメンの夕食を済ませ、2人は上半身裸で動物観察。それを撮るディレクターも裸。
徐々に近づいてくる奇妙な鳴き声と、暗くなっていく空。電気も通っていない小屋で、気の遠くなるようなジャングルの夜を迎える。
「拷問だ」「悪いことして送られてきたとしか思えないもんね」「俺はついこの前まで日々まじめに生活してたんだよ日本でさぁ…雪の降る札幌でさぁ…」「なんの刑だよこれ」「おいおいおい…何しに来てんだよ…」
「朝一番で出るぞぉ」「拷問だぁ」
これといって動物も撮れず、どうしようもない状況に次第にすさんでいく大泉さん。
「これはなんだ、観察の刑か?」「だったら観察するよ」「でも俺は何ひとつ悪いことしてない!」「下にいるのはミスターか…?」「サイコロ振りてぇー」
「屁ぐらいこかせなさいよ」
小屋に侵入したネズミですらカメラに押さえることができぬまま、夜は満ちていく。
そしてジャングルが漆黒の闇に包まれた午前0時、何の前触れもなくそれは訪れた。
「こっち見てるって!」「トラえた!目玉が光ってる!」
後に「水曜どうでしょう」を知る上ではかかせないシーンとなる緊迫した数分間の映像。
それは番組では珍しく、嬉野ディレクターの叫び声から始まる。
ここにその詳細を記す必要はないが、そこには1つの標的と対峙した4人の勇気ある男達とそれぞれの勇気ある行動が記録されている。
「あんなデッカいネコいないって!」
「ちょっと、冷静…沈着冷静に!」
「冗談じゃ…冗談じゃねぇぞオイ!」
「どこに行ったか押さえてる?」
「シカでした」
ともかくこうして眠れずに朝を迎え、強烈な記憶とともに4人はジャングルの動物観察小屋を立ち去るのだった。
「帰れるよ」
「いやぁ、ひどい目にあったなぁ…」
※水曜どうでしょうDVD第10弾「東京2泊3日70km/マレーシアジャングル探検」/北海道テレビ放送株式会社 より
ジャングル・リベンジ
レギュラー放送終了後初めての本格的な旅企画。大泉さんをダマして6年ぶりに再び挑んだ悪夢のジャングル探検。
いよいよ7日目(ジャングル4日目)、6年ぶりの「ブンブン・ブラウ」へ。
この時すでに企画陣は、徒歩での“地獄の旅”となった前々日の「ブンブン・クンバン」を猛省しており、移動にはボートが利用された。
また、前夜には“ヒョウ”の目撃に成功していた一行は、念には念を入れ今度こそトラを見るために、見覚えのある腕利きのガイドを手配していた。
「いよいよですね」「僕が6年前にトラを見た…ブンブンブラウ」
「以前もね…お会いしたことある」「洋(ヨウ)さんです」
「ハイドウモ、コニチワ」「スズキさん…」
6年前は苦労して歩いた道のりを、ボートで5分、難なく到着。
懐かしき「ブンブン・ブラウ」。しかしそこに建っていたのは、以前の拷問部屋とは見違えるほどにリニューアルされた姿。
「あっキレイだ」「えっ!」「全然違う!」
「えー!こんなおっきくなっちゃて!」
本物のガイド達と一緒に帰ろうとする“洋(ヨウ)さん”を引き留め、4人だけのブンブン。
早く着き過ぎたため、明るいうちは“待機”の時間となる。
この頃にはもはや日本中が注目していた「水曜どうでしょう」、“待機”の間も視聴者の“好奇心を煽るセンセーショナルな映像”を届けていった。
「みなさんどうぞハダカになって」「これが…ブンブンスタイル」
「…何しに来てるのか見失っちゃいけないぞ」「何かやっぱり視聴者が見たい!と思うものを撮れ」「いいか?藤村くん」
「今の時代…一瞬でも気の抜いた画を撮ったらあっという間に視聴者は離れていくぞ」「油断するな…」
「大相撲ですか?」「終わった今大相撲…」「いい音するんだよアレ」「…油断すんなよ」
夕食は現地調達のカップ麺(「MAMEE」の「Express CUP NOODLES」)。
依然として動物は現れず、大泉さんはディレクターの足の出血も見逃さず豪快に治療。
一時、近くから叫び声のような正体不明の鳴き声が聞こえたが、姿は見えなかった。
ミスターが本腰を入れて観察を始めた頃、珍しくやけに静かな男がひとり。皆の士気を下げないようにと密かに腹部を押さえ、とある苦難と闘っていた。
「大泉さん寝てんのかい?」
「お腹が痛い…」「はい?」「静まるのを待ってる…」
「絶対行けないよ外なんて」「最悪の状況だね」
「正露丸あるよ」「ウチも正露丸 飲んで!」「ウチのも飲んでくれよ」「キューさんの方2つ飲んだなぁ…」
そんな中、観察を再開していたミスターが不意に差し迫った声を上げ、屋内は一気に緊張に包まれる。
突如として茂みに出現した謎の光。
「シッ!」「光ってる!」「なにあれ…」「まばたきしてる!」
「グリーンに光ってるように見えるんだけど」「2匹いますよ2匹いますよ」
「いやぁちょっとこれ腹痛えなぁ」「そうだったね…」
すでに見慣れたシカの目ではなく、不規則に光る緑色の点。
ジャングル初日の「ナイトジャングルウォーク」にてガイドから聞いた“トラの目はグリーン”という情報が頭をよぎる。
結局のところ、その光の正体を突き止めたのは、腹痛に苦しみながらも双眼鏡を手にした大泉さん。
「例えばね…近くのそこにも光ってる…」「なに?」「は?」
「虫か?これ…」「いいかげん動くだろ?動物だったら」
「なに?またオレやっちゃったかい?」「あれは…もうトラとか言い張りません」「そらそうだよね」「俺ら責めちゃいけないよ」
「大泉くんてのは本当にやっぱり…下痢をしてても冷静だね」「ミスターは奥の茂みだッ!って言ってたけど」
その後はディレクターとの連れションや、巨大な蛾に騒いだりとまた少し平和な時間が続く。
ところがそれからしばらくして、6年ぶりの「ブンブン・ブラウ」の本当のヤマ場が、あまり好ましくない形でやってきた。
室内のベンチで腰を押さえてうつむく大泉さんの姿。彼はすでに限界を迎えていた。
「うんこがしたい…」「恐くて行けない」「あんな恐いトイレないぞ」
「悪いけど…いてもらっていいかい?そこに…」「ここで…照らしてていいの?」「いいよ…」
「おおおい…閉めなさいよ」「これぐらい開けといてくれよ」「やめろよ下ろすの!」「仕方ないだろ!」
「ダメだ…出ない」「そりゃ見られてるもんこんなに…」
背に腹は代えられない。
気づけば大泉さんはジャングルの中の小屋のトイレで、ディレクターに見守られ照らされながら懸命に息むという予想だにしなかった状況に見舞われていた。
「藤村くんもう…最悪だよ」「今回のブンブンは…最悪だ…」
「出せッ!大泉くん 出せって!」「キミたちさぁ…灯かりだけ照らしててくれればいいんだぞ…VTR切っていいからな」「んえっ…」
「もう痛々しくて…」「あいつミュージックステーションだって出たんだよ」「あいついい歌歌うんだよ」「オレたちゃいつでも見てるぞ」「見てなくていいんだぞ」「え゛ぁ゛っ」
「もう気の毒で気の毒で…」「泣くなよ!嬉野くん」「あいつだってがんばってんじゃねぇかよ!」「照らしてやれよ 照らしてやれって!」
「やったな!大泉くんッ」
大泉さんは成人としては瀬戸際とも言える自尊心を守り、そして番組においてはまたひとつ十字架を背負った。
「大泉洋オレたちにはもう逆らえないぞおまえなにがあったって」「このジャングルの中で…オレたちのライトに照らされながらおまえ何をしたんだよ!」「おまえは本当に一生どうでしょうするんだぞ」
「オレはでも…最後の誇りは持ってるよ」「オレはしっかり!トイレでしたよ!」「僕の照らすライトでやる勇気があるかい!」
「最後のプライドだったね」
夜も更け、少しは床に就こうかという中、板の上では痛くて眠れないという藤村Dに3人が自分の寝袋を差し出した。
彼はそのうちの1枚を掛け布団にして横になり、皆の優しさに、軽率な再訪企画への反省の念を強めた。
「いいのかい?」「やっぱり…掛け布団もないとダメなんだよ」
「ごめんね…」「もう絶対来ないから…絶対もう二度とは来ないから!」「忘れるなこの経験を…」
「あと9時間したら救助来るから」「戻ったらすぐ謝罪会見開くぞ」「土下座して謝る…弁護士も雇わない」「言われるがままの刑を…」
「ブンブンの刑に処す」「トラを見るまで」「絶対出ないんだよトラなんかミスター!こんなとこに」
30分後、藤村Dはいびきをかいて爆睡していた。
彼が若干寝汗をかきながら目を覚ました頃、誕生日プレゼントのガウンを着た“宇宙人”のような大泉さんは動物観察を続けていた。
嬉野Dは、寒くて寝れなかったという。ミスターに至っては“ミイラ”のように身体をなけなしのシーツでくるみ、板の上にうずくまっていた。
6年ぶりの「ブンブン・ブラウ」の夜は、ここでタレントとして比類なき経験を積んだ大泉さんによる最後の口上にて集約され、締めくくられる。
「ブンブンには―― それぞれのドラマがあります」
「寝れない寝れないと言って―― 人から寝袋を借りて 最後にはゆっくり寝た者――」「寝れないなら僕の寝袋を使いな―― と言って人に貸し 自分は寒くて寝れず 最後は死んでしまった者――」「怖くてトイレに行けない― と トイレを見守ってもらいながら した男―」
「そんな中で、みんな必死になって動物を観察するんです」
「ブンブンブラウ 朝の五時半―― 動物は、一匹も出ません」
数時間後、4人は迎えに来たボートにて“救助”された。
すでに満腹を通り越した彼らにはこの後、最後の“洞窟探検”が待っている。
※水曜どうでしょうDVD第6弾「ジャングル・リベンジ/6年間の事件簿!今語る!あの日!あの時!/プチ復活!思い出のロケ地を訪ねる小さな旅」/北海道テレビ放送株式会社 より
参考リンク
-
マレーシア政府観光局公式サイト
http://www.tourismmalaysia.or.jp/index.html
カテゴリ:宿/ホテル
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